Milkayngu Mununggurr HARD TONGUE DIDGERIDOO Exercises in Northeast Arnhem Land Yidaki Style 日本語訳 |
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ジャケット前面 | バックジャケット | ジャケット後面 |
北東アーネム・ランドに住むヨォルングの人々の言葉でディジュリドゥは、「Yidaki(以下イダキ)」と呼ばれている。「Nganarr-dal」(Hard
Tongue : 力強い舌の動きを意味している)と呼ばれるヨォルングのイダキの演奏スタイルを学ぶ事は、最も難しいと言われている。 このCDでは、儀式でのイダキ奏者であり、Yothu Yindiのオリジナル・メンバーでもあるMilkayngu Mununggurrがイダキの演奏方法のベーシックを精選しています。サウンドと共にその演奏方法の解説が実際にCDに収録され、ジャケットにもその説明が掲載されています(英語表記ですが、インターネット上には様々な言語で紹介されています)。イダキのリズムに関しては、イダキのサウンドと息を吸う音の両方が様々なスピードで収録されています。 もしあなたがディジュリドゥを演奏し、ヨォルングのイダキの演奏スタイルを学ぼうとしているなら、このCDこそあなたが求めていた入門書でしょう。Play along! |
すべてのヨォルングのイダキ奏者が全く同じような舌の動きでイダキを演奏しているわけではありません。このCDには現在北東アーネム・ランドで聞かれる卓越したスタイルが録音されていますが、個人の創造性、クラン(言語グループ)や特定の歌にだけに見られる特殊な演奏技術、時代と共に変化する様々な演奏スタイルがあります。下記に紹介されている演奏技術は、全ての演奏スタイルのベースとなるものです。ここで学んだ事が、他のヨォルングの録音を研究したり、あなた自身のバリエーションを創り出す事に役立てばと思います。 |
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dh/th
- Interdental Position(歯間の位置) ヨォルング語の「th」は、英語の「th」のようには発音されない。前歯の間に舌先を入れ、舌の腹を上の歯裏のでっぱりにあて、英語の「t」のように発音する。「dh」の発音も同じで、前述の舌の位置で「d」の発音をする。「dith」という発音の時にも、同じ舌の位置に舌先が落ち着く。「dhu」の発音の時には、この舌の位置から舌を後ろに押し引く。 |
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dj/tj
- Alveodental Position 舌の腹が上の歯裏のでっぱりにあたる時に、舌先を下の前歯の裏に触れる。「witj」の発音の時には、前述の舌の位置にむかって奥から舌を動かし、「dju」の時に舌をその場所から押し離す。 |
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d/l
Retroflexed Position(そり舌の位置) 上の前歯のすぐ後ろのでっぱりのへりに、舌先の裏が触れるようにほんの少し舌をカール・バックする。口蓋の後ろにむかって舌を動かす事はない。「dith」と「dup」の時には、この場所から舌が前に動いて、さっと力強く下に打つ。「dhirrl」の時には、力強い舌の動きの後に、この場所に舌が戻って来る。 |
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rr
Rolled R(巻舌のR:以下ロールドR) 前歯のほんのすぐ裏から、すばやく後ろにむかって舌先を動かしながら、前歯の裏のでっぱりをさっと打つ。ロールドRはスペイン語にみられるような長い「巻き舌のR」ではなく、一回ですばやくはねる音です。「dhirrl」の時には、舌先が歯間から後ろに向かってひきずるように動きはじめて、「そり舌の位置」にむかう途中で「rr」をさっと打つ。 |
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Neutral 「lo」の時の「o」、「dhu」と「dju」の時の「u」では、口腔内の真ん中のよりリラックスした位置に舌を置く。 |
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練習曲の中で使われている舌の動き |
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witj-dju |
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dith-dhu そり舌の位置(図の3)から舌が動きはじめ、むち打つようにして歯間の位置(図の1)に移動し、口腔内の比較的安らかな場所(図の5)にむかって押し戻る。 |
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dhirrl
歯間の位置(図の1)から舌を動かしはじめて、図の4の場所でまき舌の「rr」をさっと打ち、そり舌の位置(図の3)にむかって舌を動かす。早いリズムで演奏する時には、この動きの最後に鼻からサッとひったくるように息を吸う。 |
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dhirrl-lo 「dhirrl」という音の後に、口腔の真ん中のよりニュートラルな場所に舌を押し下げる。 |
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dup |
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dup-pu |
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こういった舌の動きはヨォルングのイダキの演奏にとって非常に重要だが、単なる舌の動きだけではないものがある。それぞれの舌の動きの初動には横隔膜による破裂するような空気の押し出しがある。また、わずかに喉の筋肉を動かす事によって追加的に圧力を加える事もあります。「dith-dhu」の「dhu」というドローン音のハーモニーでみられるように、Milkaynguは絶えず声を使っています。こういった事を注意深く聞いてみて下さい。最後に、口の形とそれが音にどういった変化をもたらしているのかを考えてみて下さい。Milkaynguは、ノン・ヨォルングのディジュリドゥの演奏でポピュラーな高いハーモニクスを演奏しません。 |